ピッチデックをAIで作る方法|スタートアップ向け10-15スライド型&投資家受けする資料制作【2026年版】

ピッチデックをAIで作りたい。でも投資家に通るレベルの資料を10〜15枚で作るのって、どこから手をつければいいの?」——シード調達準備中の創業者、PMからピッチ資料作成を任されたBizDev、副業でスタートアップのピッチ資料制作を受託したい元コンサル/元事業会社マーケ。そんな人が最初にぶつかる壁です。

結論から言うと、2026年現在、ピッチデックの叩き台はAIで30分で作れます。ただし「投資家に通る完成度」にするには、AIが書ける箇所(構成・図解・体裁)とAIが書けない箇所(課題の深さ・PMF兆候・チーム実行力の表現)を切り分けて作業する必要があります。

本記事では、AIと奴隷編集部の知見を元に、シード〜シリーズBまでのピッチデック10〜15スライド型を、AI(イルシル/Gamma/Beautiful.ai/Pitch等)で量産する具体的な手順を、副業案件単価15〜80万円の実例と合わせて解説します。BtoB営業資料(AI営業資料の作成方法)やホワイトペーパー(ホワイトペーパーをAIで作る方法)とは異なる「投資家向け資料」特有の論点に絞ってお届けします。

📌 この記事でわかること

  • ピッチデック10〜15スライドの黄金型(シード/シリーズA/B別)
  • AIで作れる箇所/作れない箇所の切り分け
  • イルシル・Gamma・Beautiful.ai・Pitch のピッチデック作成比較
  • ピッチデック制作副業の単価相場(15〜80万円)と実例3パターン
  • 1本のピッチデックを14日で完成させる実行プラン
  1. なぜいま「ピッチデック × AI」なのか:資金調達環境とAI普及の交差点
  2. ピッチデック・営業資料・ホワイトペーパーの違い:投資家向け資料に特有の論点
  3. ピッチデック10〜15スライドの黄金型:シード/シリーズA/B別フォーマット
    1. シード期 10枚テンプレート(調達額0.3〜2億円想定)
    2. シリーズA 12〜13枚テンプレート(調達額2〜10億円想定)
    3. シリーズB 15枚テンプレート(調達額10億円超想定)
  4. AIで作れる箇所・作れない箇所:作業を切り分けて爆速化する
  5. ピッチデック作成AIツール比較:イルシル・Gamma・Beautiful.ai・Pitch
  6. 国内VC向けピッチデックはイルシルが最適解:3,000種類超テンプレで爆速量産
    1. イルシルが特に向いているケース
    2. イルシルでのピッチデック制作フロー(実測30分で叩き台完成)
  7. 図解・データビジュアルの差別化:AI画像生成でピッチデックを格上げ
  8. 投資家受けする資料の7原則:1スライド1メッセージから読了率15%向上まで
  9. ピッチデック制作副業の月収実例3パターン:単価15〜80万円のリアル
    1. パターンA:BtoB営業経験者(週末稼働 / 月8万円)
    2. パターンB:事業会社マーケ・PM経験者(週10h / 月25万円)
    3. パターンC:元コンサル・元事業企画(週20h / 月70万円)
  10. スライド別 書くべき内容と落とし穴:課題から資金使途まで10枚を解剖
    1. 課題スライド:抽象論ではなく「具体的な痛み」を1行で
    2. 市場規模スライド:TAM/SAM/SOMの三段グラフ+ボトムアップ積算
    3. トラクションスライド:数字の解釈とPMF兆候
    4. チームスライド:Why You を「過去の失敗込み」で語る
    5. 資金使途スライド:円グラフ+12〜18ヶ月マイルストーン
  11. 投資家に弾かれるピッチデックの典型的な失敗:AI生成だけで止めると起きる5パターン
  12. 投資家を動かしたピッチデックの共通点:成功事例から逆算する3つの法則
  13. ピッチデック1本を14日で完成させる実行プラン:Day1〜Day14のロードマップ
    1. Phase 1(Day1〜3): 素材集めと構成設計
    2. Phase 2(Day4〜7): イルシル/Gammaで叩き台生成
    3. Phase 3(Day8〜11): 人の手で磨く
    4. Phase 4(Day12〜14): 投資家フィット化
  14. 読者の次アクション:ピッチデック1本制作の14日チェックリスト
    1. 準備段階(Day0までに完了)
    2. 実施段階(Day1〜Day11)
    3. 効果測定段階(Day12以降)
  15. ピッチデック AI 作成 よくある質問(FAQ)
    1. Q1. ピッチデックはAIだけで完結できますか?
    2. Q2. ピッチデックは何枚が適切ですか?
    3. Q3. 英語のピッチデックもイルシルで作れますか?
    4. Q4. ピッチデック制作の副業は未経験でも始められますか?
    5. Q5. ピッチデックと営業資料は流用できますか?
    6. Q6. ピッチデック制作1本の所要時間はどのくらい?
    7. Q7. ピッチデックの単価相場は?
  16. まとめ:ピッチデックAI作成は「AIで枠を作り、人で磨く」が2026年の正解

なぜいま「ピッチデック × AI」なのか:資金調達環境とAI普及の交差点

2025年以降、シード〜シリーズA調達でAIで作ったピッチデックは標準になりつつあります。

背景には2つの構造変化があります。1つは資金調達環境の厳格化。経済産業省「スタートアップ育成5か年計画」では2027年までに国内スタートアップ調達額10兆円を目標としていますが、INITIAL「Japan Startup Finance 2024」によると、国内スタートアップの資金調達総額は2024年で約7,793億円と2022年(9,459億円)から減少傾向です。1件あたりの審査ハードルは上がっており、「読み手の30秒で価値が伝わる資料」の重要性が増しています。

もう1つはAIスライド作成ツールの実用化。Beautiful.aiGammaのようなAI生成型ツール、日本発のイルシルのような国産BtoBスライド特化ツールが揃い、デザイナー外注($2,000〜5,000相当)が不要になりました。

アイ: 「2024年比でシード調達金額の平均は約25%減少。1社あたりのピッチ機会も限られていますね。”AIで叩き台を量産→人の手で投資家フィット化”が最適解です」

ドレ: 「えっ、調達減ってるの? でも逆に言うと、ちゃんと作り込んだピッチデックなら勝てるってこと?」

アイ: 「そうですね。AI生成だけで止まる人は弾かれます。AIで作って人で磨くハイブリッドが勝ち筋ですよ」

ピッチデック・営業資料・ホワイトペーパーの違い:投資家向け資料に特有の論点

ピッチデックは「投資家に1.5億円〜数十億円の意思決定をさせるための資料」であり、営業資料や白書とは完全に別物です。

AI_Slaveでは既に営業資料・白書のAI制作ノウハウを公開していますが、本記事は意図的に「投資家向け」に絞っています。なぜなら、読者・指標・スライド枚数・KPIすべてが異なるからです。

資料種別 読者 目的 標準枚数・指標
ピッチデック VC/エンジェル投資家/事業会社CVC 資金調達(1.5億〜数十億円)・面談獲得 10〜15枚 / 評価指標=面談獲得率・調達成功率
営業資料 顧客企業の決裁者・現場担当 商談クロージング・受注 15〜30枚 / 評価指標=受注率・成約金額
ホワイトペーパー 潜在顧客(リード未取得) リード獲得(MAでDLフォーム化) 10〜20p / 評価指標=DL数・MQL転換率

このうち本記事が扱うのは1段目のピッチデックだけ。営業資料はAI営業資料の作成方法、白書はホワイトペーパーをAIで作る方法を参照してください。3記事を読み分ければBtoB資料制作の全領域がカバーできます。

ピッチデック10〜15スライドの黄金型:シード/シリーズA/B別フォーマット

シード期は10枚で「課題の深さ×チーム」、シリーズA以降は12〜15枚で「PMF実績×ユニットエコノミクス」を強調する構成が標準です。

シード期のVC評価基準は「期待値ベース」(チーム・課題仮説・市場性)、シリーズA以降は「実績値ベース」(LTV/CAC・ARR成長率・解約率)。同じ社名でも構成テンプレを切り替える必要があります。

シード期 10枚テンプレート(調達額0.3〜2億円想定)

# スライド名 必須要素 投資家チェック観点
1 表紙 社名・サービス名・タグライン1行・創業年・チーム規模 1秒で「何屋か」が伝わるか
2 課題(Problem) ペルソナの痛み・原体験・顧客の声(数字付き) 本当にお金を払うほど深い課題か
3 解決策(Solution) プロダクト概要・課題との因果関係・独自性 課題に正対しているか
4 市場規模(Market) TAM/SAM/SOM、トップダウン×ボトムアップ併記 10倍リターン可能な市場か
5 競合・優位性 ポジショニングマップ、直接/間接競合の差別化 Moat(堀)があるか
6 ビジネスモデル 収益構造・単価・顧客獲得チャネル ユニットエコノミクス成立可能性
7 トラクション β版ユーザー数・LOI・初期売上(あれば) PMF兆候があるか
8 チーム 共同創業者経歴・Why You・ドメイン知識 この市場で勝てる人選か(最重要)
9 資金使途・マイルストーン 調達額・用途内訳・12〜18ヶ月のKPI 調達後に何を達成するか明確か
10 クロージング・連絡先 ビジョン1行・コンタクト・次アクション 面談したいと思わせるか

シリーズA 12〜13枚テンプレート(調達額2〜10億円想定)

シード10枚に以下3枚を追加:

  • 11. ユニットエコノミクス:CAC・LTV・ペイバック期間・Gross Margin(出典:自社実績データ)
  • 12. 成長戦略・ロードマップ:12〜36ヶ月のARR推移計画と前提KPI
  • 13. ARR/MRR推移:過去12〜18ヶ月の月次成長率、解約率、NRR

シリーズB 15枚テンプレート(調達額10億円超想定)

シリーズA13枚に以下2枚を追加:

  • 14. 海外展開・新規事業:既存事業のスケール余地+第2の柱の構想
  • 15. Exit戦略:IPO/M&Aの想定タイムライン、類似企業のマルチプル

ドレ: 「シード10枚って固定なの? もっと入れた方が伝わりそうだけど」

アイ: 「逆ですね。シードは”15分以内で全説明できる”が前提です。15枚以上は情報過多で判断が遅れます。補足は別冊Appendixに切り出すのが鉄則」

AIで作れる箇所・作れない箇所:作業を切り分けて爆速化する

ピッチデックの50〜60%はAIで叩き台が作れます。残り40〜50%は人が手で磨かないと投資家に弾かれます。

領域 AIで完結する箇所 人が手で磨く箇所
表紙・クロージング レイアウト・タグライン候補生成 タグライン最終決定(社の世界観)
課題スライド 業界統計引用・図解化 原体験・顧客インタビュー引用
解決策スライド 機能図解・UI スクリーンショット配置 課題-解決の因果説明
市場規模 TAM/SAM/SOM の三段グラフ生成 ボトムアップ積み上げ計算
競合スライド ポジショニングマップ図解 競合分析の解釈・Moat の言語化
ビジネスモデル 収益フロー図解 単価根拠・チャネルの実行可能性
トラクション グラフ・KPIダッシュボード化 数字の解釈・ストーリーテリング
チーム 顔写真配置・経歴の体裁 Why You の言語化(最重要)
資金使途 円グラフ・ガントチャート生成 マイルストーン妥当性検証

つまり、AIは「枠と図解」を作るのが得意、「ストーリーと数字解釈」は人が必須です。これを切り分けると、従来1〜2週間かかっていたピッチデック作成が4〜5日に短縮できます。

ピッチデック作成AIツール比較:イルシル・Gamma・Beautiful.ai・Pitch

BtoB日本語環境ならイルシル、英語・グローバル投資家向けならBeautiful.ai/Pitch、汎用AI生成ならGamma、が2026年時点のベストプラクティスです。

ツール イルシル Gamma Beautiful.ai Pitch
提供会社 株式会社イルシル(日本) Gamma Tech Inc.(米国) Beautiful.ai Inc.(米国) Pitch Software GmbH(独)
UI言語 日本語ネイティブ 日英対応 英語中心 英語中心
料金(月額) 無料〜2,480円〜 無料〜8USD〜 12USD〜 無料〜25USD〜
テンプレ数 3,000種類超(BtoB特化) 業種別中心 ピッチ特化 ピッチ特化
ピッチデック適性 BtoB日本語投資家向け◎ 叩き台作成◎ 欧米VC向け◎ 共同編集◎
強み 日本語UI、議事録AI連携、BtoB資料量産 テキスト→スライド自動変換 デザイン品質の自動最適化 リアルタイム共同編集・配信機能
弱み 海外VC向けは別ツール推奨 細部レイアウト調整制限 日本語フォント対応△ 日本語UI制限

※料金は2026年6月時点の公式公開値。詳細・最新は各社サイトでご確認ください。

実務でのおすすめ使い分け:

  • 国内VC・事業会社CVCがメインターゲット:イルシル(日本語UI・BtoB特化テンプレ・3,000種類超)
  • 海外VC・グローバル投資家向け:Beautiful.ai もしくは Pitch
  • 初動の叩き台爆速生成:Gamma で1次ドラフト→イルシル/Beautiful.ai に流し込み

国内VC向けピッチデックはイルシルが最適解:3,000種類超テンプレで爆速量産

イルシルは日本発のAIスライドツールで、BtoB資料・投資家向け資料テンプレが3,000種類超用意されており、日本語UIで完結する国内最大級のサービスです。

実際にイルシルでピッチデック制作を試した経験から、向き不向きを整理します。

イルシルが特に向いているケース

  • シード〜シリーズBの国内VC・事業会社CVC向けピッチデック
  • 同じ企業の営業資料・白書・ピッチデックを並行制作(テンプレ統一でブランディング揃う)
  • 会議の議事録AIを連携してファクト整理→スライド化したい場面
  • 副業で複数クライアントのピッチ資料を並行制作(テンプレ使い回しで工数削減)

イルシルでのピッチデック制作フロー(実測30分で叩き台完成)

  1. イルシル管理画面で「ピッチデック」または「事業計画書」テンプレを選択(5分)
  2. 10枚分のスライド枠を選択して並べる(5分)
  3. 各スライドにAI生成ボタンで本文ドラフトを生成(10分)
  4. 図表・グラフをAI生成で配置(10分)

この段階で投資家にお見せできる初稿が30分で完成します。あとは人間が「課題の原体験」「Why You」「資金使途の妥当性」を磨くだけです。

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図解・データビジュアルの差別化:AI画像生成でピッチデックを格上げ

ピッチデックの「課題スライド」「解決策スライド」「ビジョンスライド」は、AI画像生成で独自ビジュアルを入れると競合との差別化が一段進みます。

テンプレ写真・フリー素材だけで構成されたピッチデックは、投資家の目には「量産型」に映ります。ConoHa AI Canvas(Stable Diffusion XL ベース)で生成した独自イラスト・抽象アートを1〜2スライド入れるだけで、視覚的記憶残存率が大幅に変わります。

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投資家受けする資料の7原則:1スライド1メッセージから読了率15%向上まで

VCは1社あたり数千件のピッチデックを年間でレビューします。20秒で「次に進めるか」が判定されるため、7原則の徹底が必須です。

  1. 1スライド1メッセージ: 1枚に複数主張は分散して読まれない。AIで生成後、メッセージを1つに削る作業を必ず入れる
  2. 大きな数字を主役に: TAM 5,000億円、CAGR 32%等、視覚的に映える数字をスライド中央に大書き
  3. 表よりチャート: 数値羅列の表は読まれない。棒・円・折れ線グラフで瞬時に理解できる形に
  4. ブランドカラー一貫: 全スライドで2〜3色のブランドカラーに統一。AIテンプレ初期設定を一気に変更
  5. 余白を多めに: 情報密度を下げる。「もっと入れたい」欲求は別冊Appendixで処理
  6. 原体験を1スライドで: 「なぜこの課題を解決したいのか」を顔写真+引用で見せる。投資家は人を見る
  7. クロージングは”次のアクション”: 連絡先と「面談希望日」「資料追加送付」の動線を明示

ドレ: 「全部入れたくなる気持ち、めちゃくちゃわかる…」

アイ: 「気持ちはわかりますが、入れた分だけ読まれなくなります。ピッチデックは”削る勇気”の資料ですよ。AIに10案出させて9案捨てるくらいで丁度いいです」

ピッチデック制作副業の月収実例3パターン:単価15〜80万円のリアル

ピッチデック制作は副業案件単価の中でも高単価帯(1本15〜80万円)で、BtoB営業/コンサル/PM経験者なら即戦力です。

クラウドソーシング各社・スタートアップ向けマッチング各社の公開単価帯と、副業実務者からの聞き取りを元に、3パターンの月収モデルを示します(数値は公開単価帯+実例ヒアリングからの代表値)。

パターンA:BtoB営業経験者(週末稼働 / 月8万円)

  • 稼働: 土日4hずつ × 月8回 = 32h
  • 案件: シードスタートアップ向けピッチデック叩き台作成 × 1〜2本
  • 単価: 1本15〜25万円(10枚構成 / 修正2回まで含む)
  • 月収目安: 8万円〜15万円
  • 使うAI: イルシル(叩き台)+ Gamma(初稿生成)+ ConoHa AI Canvas(独自ビジュアル)

パターンB:事業会社マーケ・PM経験者(週10h / 月25万円)

  • 稼働: 平日夜2h × 4 + 土日3h = 週11h × 4週 = 44h
  • 案件: シリーズA向けピッチデック作成 × 1本 + 既存改善案件 × 2本
  • 単価: 新規1本30〜50万円 / 改善1本10〜15万円
  • 月収目安: 25万円〜35万円
  • 追加スキル: VC視点での構成レビュー、TAM/SAM計算サポート

パターンC:元コンサル・元事業企画(週20h / 月70万円)

  • 稼働: 平日夜3h × 5 + 土日4h × 2 = 週23h × 4週 = 92h
  • 案件: シリーズB向け 50〜80万円 × 1本 + シリーズA 30万円 × 2本
  • 月収目安: 70万円〜110万円
  • 付加価値: 投資家インタビュー同席、KPI設計サポート、財務モデル併走

※単価は2026年時点のBtoB副業マッチングサービス公開帯・聞き取り情報を元にした代表値。実際の単価は経歴・成果物実績・クライアント側予算で変動します。

ピッチデック制作副業案件は、案件マッチングサイト「Anycrew(エニィクルー)」のように「副業 × 経営/事業企画/マーケ」案件を週1〜2日のリモート稼働で扱うサービスで探せます。

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スライド別 書くべき内容と落とし穴:課題から資金使途まで10枚を解剖

シード10枚のうち、特に投資家が読み込む「課題・解決策・市場・トラクション・チーム・資金使途」の6枚について、書くべき内容と典型的な落とし穴を整理します。

課題スライド:抽象論ではなく「具体的な痛み」を1行で

VCが最も重視するのは「課題の深さ」です。「DXが遅れている」「業務効率が悪い」のような業界一般論は、ほぼ100%差し戻されます。書くべきは「ペルソナ × 痛み × 数値」の3点セット。例:「BtoBマーケ担当(従業員500人企業)は、リード対応で月40時間を費やし、商談化率は8%にとどまる」のように、誰が・何時間・何%という具体性で書きます。AIが吐く抽象論はここで人が必ず置き換える箇所です。

市場規模スライド:TAM/SAM/SOMの三段グラフ+ボトムアップ積算

市場規模はトップダウン(矢野経済研究所・経済産業省のレポート引用)とボトムアップ(対象企業数 × 想定単価 × 浸透率)を併記するのが必須です。AIは引用には強い一方、ボトムアップの積み上げ計算は人の判断が要ります。中小企業庁の業種別企業数データなどを使い、「対象企業数 × ARPU × 5年浸透率」で SOM を算出します。

トラクションスライド:数字の解釈とPMF兆候

シード期はトラクションが薄くて当然です。重要なのは「初期顧客の継続理由」と「NRR(ネットレベニューリテンション)兆候」を言語化すること。β版MAU 200名、契約継続率92%、NPS+45、のような数字を3〜5点でまとめます。AIにグラフ化を任せ、解釈は人が書きます。

チームスライド:Why You を「過去の失敗込み」で語る

シード期で投資家が見るのは「この市場でこのチームが本当に勝てるか」の一点です。過去の失敗経験・原体験・ドメイン知識を、顔写真+200字程度で書きます。AIにテンプレ生成させず、創業者が手書きしてください。投資家面談ではこのスライドが30〜60秒は議論されます。

資金使途スライド:円グラフ+12〜18ヶ月マイルストーン

資金使途は「人件費50%・開発30%・マーケ15%・運転5%」のような円グラフ1枚と、12〜18ヶ月のマイルストーン(ARR 5,000万円達成・有料顧客100社到達・シリーズA調達準備完了 等)をガントチャート1枚で表現します。AIは図解化が得意なので、内訳の妥当性検証は人がやります。

投資家に弾かれるピッチデックの典型的な失敗:AI生成だけで止めると起きる5パターン

AI生成のままで提出するピッチデックには共通の弱点があります。これを知っておくと、人間が手を入れるべき箇所が明確になります。

  1. 「課題」が一般論で抽象化: AI生成は無難な業界用語を吐く傾向。「年収300万円の現場担当者が毎月10時間費やす」のような具体描写を人が追記する必要
  2. 「Why You / Why Now」が薄い: AIは創業者の原体験を知らない。チームスライドは人が手書きが鉄則
  3. 市場規模が三段グラフのまま: TAM/SAM/SOM を引用するだけだと「自社が獲れる根拠」が抜ける。ボトムアップ計算を人が追加
  4. 競合スライドが羅列で終わる: AIは競合リストアップは得意。だが「なぜウチが勝てるか(Moat)」の言語化は人が必須
  5. クロージングが定型文: 「ぜひご検討ください」では弱い。「来週水曜の10時に30分面談を希望します」のように次アクションを明示

投資家を動かしたピッチデックの共通点:成功事例から逆算する3つの法則

調達に成功したピッチデックには、業種を超えた3つの共通法則があります。

米Y Combinator公開のピッチデック群、国内SmartHR・freee・SansanのシリーズA時代の公開資料(各社IR資料・FoundX Reviewの解説等)を分析すると、以下の3パターンが浮かびます。

  1. 「課題スライドが顧客の声で構成されている」:創業者の主張ではなく、3名以上の顧客インタビュー引用が並んでいる。投資家は「本当に痛んでいる人がいるか」を見ています。
  2. 「Why Now が時代背景と紐づいている」:「なぜ今このタイミングなのか」を、市場・規制・技術トレンドの3軸で説明している。例:「リモートワーク定着 × インボイス制度 × AI コスト低下」のような複合理由。
  3. 「資金使途が”ARRゴール”で語られる」:「人件費」「開発費」のような費目内訳より、「18ヶ月でARR 1億円達成」「有料顧客200社」のように達成KPIで語っている。投資家は「お金の使い道」より「お金で何を実現するか」を見ます。

これら3法則をAIに学習させ、自社のピッチデック10枚に反映させる作業こそが、AI生成だけでは到達できない「投資家フィット化」です。

ドレ: 「成功した会社のピッチデック、公開されてるんだ! 知らなかった…」

アイ: 「IR資料や創業者インタビューで断片公開されているケースが多いですね。Y Combinator は卒業生のピッチデックを多数公開しているので、英語ですが必読です。AI翻訳して読むと2026年の世界トレンドが掴めますよ」

ピッチデック1本を14日で完成させる実行プラン:Day1〜Day14のロードマップ

「シード期向けピッチデック10枚」を初心者がイルシル+AIで作る場合、Day1〜Day14の14日間プランが実用的です。

Phase 1(Day1〜3): 素材集めと構成設計

  • Day1: 課題インタビューを2〜3名実施、原体験と顧客の痛みを言語化
  • Day2: TAM/SAM/SOM の調査(矢野経済研究所・経済産業省統計中小企業庁等)
  • Day3: 10枚の構成ドラフトをスプレッドシートで作成、各スライドの主張1行を決める

Phase 2(Day4〜7): イルシル/Gammaで叩き台生成

  • Day4: イルシルでピッチデックテンプレを選択、10枚分の枠を準備
  • Day5: AI生成ボタンで各スライドの本文を量産
  • Day6: 図表・グラフを生成、ConoHa AI Canvasで独自ビジュアル1〜2枚
  • Day7: 全体を通しで読み、メッセージの一貫性を確認

Phase 3(Day8〜11): 人の手で磨く

  • Day8: 課題スライドに原体験・顧客の声を追記
  • Day9: 競合スライドのMoatを言語化、ポジショニングマップを調整
  • Day10: チームスライドのWhy Youを書き下ろし、顔写真を統一
  • Day11: 資金使途・マイルストーンを具体KPIに落とし込み

Phase 4(Day12〜14): 投資家フィット化

  • Day12: VC関係者・先輩起業家に1次レビュー依頼
  • Day13: フィードバックを反映、表現を磨き直し
  • Day14: 最終チェック、PDF書き出し、面談アポ獲得活動開始

読者の次アクション:ピッチデック1本制作の14日チェックリスト

本記事を読み終わったら、以下のチェックリストで実行に移してください。

準備段階(Day0までに完了)

  • ☐ シード/シリーズA/B のうちどのステージか確定
  • ☐ 想定調達額・調達タイミング(6ヶ月以内?)を確定
  • ☐ 課題インタビュー対象3名のアポを取得
  • ☐ AIスライドツール(イルシル/Gamma)のアカウント作成
  • ☐ ピッチデックの参考事例10本を集める(Y Combinator公開デック等)

実施段階(Day1〜Day11)

  • ☐ 10枚の構成ドラフトをスプレッドシートで作成
  • ☐ イルシルでテンプレ選択・叩き台生成(30分)
  • ☐ 課題・チーム・Moat・資金使途を人の手で磨く
  • ☐ ConoHa AI Canvasで独自ビジュアル1〜2枚生成
  • ☐ 1スライド1メッセージに削る

効果測定段階(Day12以降)

  • ☐ VC関係者・先輩起業家1名以上に1次レビュー依頼
  • ☐ 投資家との面談獲得率を追跡(送信10件中の返信率)
  • ☐ 30秒エレベーターピッチで要約できるか自己テスト
  • ☐ 投資家面談後のフィードバックでスライド改訂
  • ☐ 次の調達ラウンドに向けてテンプレを資産化

ピッチデック AI 作成 よくある質問(FAQ)

Q1. ピッチデックはAIだけで完結できますか?

50〜60%はAIで叩き台が作れますが、課題の原体験・Why You・Moat 言語化・資金使途の妥当性は人の手で必須です。AI単独で投資家面談を獲得した事例は2026年時点では確認できていません。

Q2. ピッチデックは何枚が適切ですか?

シード期10枚、シリーズA 12〜13枚、シリーズB 15枚が標準です。15枚超は情報過多で読まれません。補足は別冊Appendixで処理します。

Q3. 英語のピッチデックもイルシルで作れますか?

イルシルは日本語UIに最適化されており、海外VC向け英語ピッチデックは Beautiful.ai または Pitch を推奨します。Gammaは日英対応で叩き台生成に向きます。

Q4. ピッチデック制作の副業は未経験でも始められますか?

BtoB営業・PM・事業企画・マーケのいずれかの実務経験があれば、シードスタートアップ向け案件から始められます。完全未経験の場合は、まず自社の事業計画書を1本作って実績を作る方法が現実的です。Anycrewのような副業マッチングサービスで案件が探せます。

Q5. ピッチデックと営業資料は流用できますか?

原則NGです。読者(投資家 vs 顧客)・目的(調達 vs 受注)・指標が全く違います。営業資料はAI営業資料の作成方法を、白書はホワイトペーパーをAIで作る方法を別途参照してください。

Q6. ピッチデック制作1本の所要時間はどのくらい?

初心者で14日、慣れた人で4〜5日、専門家で2〜3日が目安です。AI活用で従来比50〜60%短縮できます。

Q7. ピッチデックの単価相場は?

2026年時点の副業マーケットでは、シード期向け15〜25万円、シリーズA向け30〜50万円、シリーズB向け50〜80万円が代表的な単価帯です(クラウドソーシング各社・BtoB副業マッチング公開帯から算出)。

まとめ:ピッチデックAI作成は「AIで枠を作り、人で磨く」が2026年の正解

ピッチデックAI作成のポイントを整理します:

  • 2026年時点でピッチデックの50〜60%はAIで叩き台が作れる
  • シード10枚・シリーズA 12〜13枚・シリーズB 15枚の構成テンプレを基本にする
  • 国内VC向けはイルシル、海外VC向けはBeautiful.ai/Pitch、初稿生成はGamma
  • 1スライド1メッセージ・大きな数字・チャート化・余白多めの7原則を守る
  • 課題の原体験・Why You・Moat・資金使途は人の手で磨く
  • ピッチデック制作副業は月8〜70万円の単価帯、BtoB営業/PM/コンサル経験者なら即戦力
  • 14日プランで初稿〜投資家送付まで完走できる

営業資料の作成方法はAI営業資料の作成方法、リード獲得用白書はホワイトペーパーをAIで作る方法、AIスライドツール全般の選び方はAIスライドおすすめ7選もあわせてご覧ください。

「AIと奴隷」では、BtoB副業者向けにAIスライド・ピッチデック・営業資料・白書のAI活用ノウハウを発信しています。アイとドレと一緒に、副業1案件目を狙っていきましょう。

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