「明日の商談までに提案書を仕上げないといけないのに、まだ1枚もできていない」——BtoB営業をしていれば、誰もが一度は経験する状況です。営業資料は商談の勝率を直接左右するのに、作るための時間だけは誰も用意してくれません。
そこでAIです。ただし、世の中の「営業資料 AI」記事はツールの名前を10個並べただけで、実際に営業資料を1本作り切った記録がどこにも載っていません。ツール名を知っても、明日の提案書は1ミリも進みません。
そこで本記事では、BtoB営業・マーケ領域で副業を4年以上続けている「AIと奴隷」編集部が、日本語特化のAIスライド生成ツール「イルシル」を使って架空のSaaS製品の提案書を10枚、実際にゼロから作り切った全工程を公開します。入力したプロンプト、返ってきた出力、つまずいた箇所、手で直した部分、ストップウォッチで測った工程別の所要時間まで、隠さず全部書きます。
結論から言うと、従来3時間(180分)かかっていた提案書1本が45分で完成しました。ただし「AIが全部やってくれた」わけではありません。45分のうち12分は人間が固有の数値を入れ直す作業で、ここを飛ばすと商談で使えない資料になります。その線引きまで含めて解説します。
💎 アイ
営業資料のAI化で失敗する人は、例外なく「AIに考えさせすぎ」です。構成の型は人間が持ち、AIは埋める作業だけをやらせる。この役割分担が全てですね。
😅 ドレ
えっ、俺いつもAIに「いい感じの営業資料作って」って丸投げしてた…。だから毎回それっぽいけど刺さらないやつが出てきてたのか…。
- 3秒でわかる結論|営業資料のAI作成は「構成は人間・スライド化はAI」が正解
- 営業資料の作成が終わらない3つの構造的課題|時間・属人化・デザイン
- 営業資料×AI活用の全体像|工程別ツールマップ
- 【実録】イルシルでBtoB提案書を1本作ってみた|入力から完成までの全記録
- 時間実測|営業資料1本180分→45分の工程別内訳
- 営業資料の「型」×AIプロンプト集|6ブロック別テンプレート
- AI営業資料ツール比較|「営業資料が作れるか」だけで4ツールを採点
- イルシルの料金と副業ROI|無料枠で足りるか、有料化の損益分岐点
- 営業資料作成代行で副業する|BtoB営業経験者が強い理由と案件獲得ルート
- ホワイトペーパー・ピッチデックへの応用|同じ型で資産が増える
- 機密情報とセキュリティ|顧客名や価格をAIに入れる前の3原則
- AI営業資料でやりがちな失敗パターン7つ
- 明日から始める30日アクションチェックリスト
- 営業資料のAI作成に関するよくある質問
- まとめ|営業資料のAI化は「型を人間が持つ」ところから始まる
3秒でわかる結論|営業資料のAI作成は「構成は人間・スライド化はAI」が正解
結論:構成はChatGPT/Claude、スライド化はイルシル、固有数値は人間。3分割で180分→45分。
時間がない方のために、本記事で検証して分かったことを先に全部書いておきます。
| 論点 | 検証で分かった結論 | 根拠・補足 |
|---|---|---|
| 所要時間 | 10枚の提案書が180分→45分。削減率75%。 | 編集部が2026年7月に実測。工程別内訳は本記事で全公開。 |
| 最適ツール | 日本語のBtoB提案書ならイルシルが第一選択。 | 3,000種類以上の日本語テンプレとPPTX出力(公式・2026年8月時点)。 |
| AIに任せる範囲 | 骨子の肉付けとデザイン。判断と固有数値は人間。 | AI出力は「一般論の提案書」になるため、実導入効果の数値は必ず差し替え。 |
| 無料で足りるか | お試しは可。商談納品はほぼ不可。 | フリープランはPDF/PPTX出力不可・ロゴ表示あり(公式)。実務は2週間無料トライアルで検証。 |
| 費用 | パーソナル1,848円/月(税込)。 | 月1本の資料作成でも時給換算で回収可能(本記事でROI試算)。 |
| 副業への展開 | 資料作成代行はBtoB営業経験者の参入余地が大きい。 | 「構成が書ける」こと自体が希少スキル。デザイナーとは競合しない。 |
最短ルートの3ステップ
- ChatGPTまたはClaudeで骨子を作る(5分):課題提起→解決策→導入効果→事例→料金→次アクションの6ブロックで出力させます
- イルシルに骨子を貼ってスライド化する(13分):テンプレを選んでAIデザイン生成。ここは完全にツール任せで構いません
- 固有の数値・社名・事例を人間が差し替える(12分):ここを飛ばすと「どこの会社でも使える資料」になり、商談で刺さりません
ツール全体の選択肢を先に俯瞰したい方は、10ツールを横断比較した「AIスライド作成ツールおすすめ10選を30本検証|BtoB資料・副業実例まで」を先に読むと、本記事の位置づけが掴みやすくなります。本記事はその中でも「BtoB営業資料・提案書」という用途に絞って深掘りする構成です。
営業資料の作成が終わらない3つの構造的課題|時間・属人化・デザイン
結論:営業資料が遅いのは能力ではなく、3つの構造的な原因があるからです。
AIツールの話に入る前に、なぜ営業資料の作成がこれほど時間を吸うのかを整理します。原因を特定しないままツールだけ入れても、「使ってみたけど結局PowerPointに戻った」で終わるためです。
課題1|1本あたりの工数が3時間規模で、しかも読めない
編集部が自分たちの作業をストップウォッチで測ったところ、BtoB向けの10枚構成の提案書1本で180分(3時間)でした。内訳は目的整理15分・構成設計30分・文章執筆50分・スライド化35分・図表作成20分・推敲20分・体裁確認10分です。
問題は総量よりもブレ幅です。構成が最初から見えている資料なら90分で終わりますが、「何を言えば刺さるか分からない」状態から始めると平気で5時間を超えます。この予測不能性が、営業担当のスケジュールを最も破壊します。
経済産業省が推進するDX(デジタルトランスフォーメーション)政策でも、バックオフィスだけでなく営業・提案プロセスのデジタル化が生産性向上の要点として挙げられています。資料作成は「営業活動ではない時間」の代表格です。
課題2|提案の型がエース営業の頭の中にしかない
受注率の高い営業担当の資料には、必ず一定の型があります。顧客の課題を言語化してから解決策を出す、導入効果を金額で示す、価格の話は最後にする——こうした順序が体に入っています。
しかしその型は文書化されていません。結果、チームの他メンバーは「製品説明から始まる資料」を作り、商談の冒頭で相手の関心を失います。属人化の本質は、デザイン力の差ではなく構成の型の有無です。
課題3|見た目が整わず、内容の説得力まで削られる
フォントがバラバラ、図表の色が原色、行間が詰まりすぎ——BtoBの意思決定者は資料の粗さを「この会社の仕事の粗さ」と読み替えます。内容が正しくても、体裁で減点されます。
そして営業担当の多くはデザイナーではありません。ここに時間をかけるほど、費用対効果は悪化します。デザインこそAIに丸投げすべき領域です。
😅 ドレ
3つとも全部当てはまってる…。特に2番目、俺の資料いつも「弊社は2015年創業で〜」から始まってた。
営業資料×AI活用の全体像|工程別ツールマップ
結論:1ツールで完結させず、工程ごとに得意なAIを割り当てるのが最短です。
「営業資料 AI」で検索して出てくる記事の多くは、ツールを羅列するだけでどの工程にどれを使うかを書いていません。実際には、営業資料作成は性質の異なる7工程の集合体で、それぞれ適したAIが違います。
| 工程 | 担当 | 推奨ツール | 任せてよい理由・注意点 |
|---|---|---|---|
| ①目的・相手の定義 | 人間のみ | 紙とペンで十分 | 誰に何を決めさせる資料かはAIに分かりません。ここが全ての前提です。 |
| ②構成骨子の設計 | AI主導+人間確認 | ChatGPT / Claude | 型さえ指定すれば数分で骨子が出ます。型を渡さないと一般論になります。 |
| ③各スライドの文章 | AI主導 | ChatGPT / Claude | 1スライド1メッセージの制約を明示すると文字量が暴走しません。 |
| ④スライド化・デザイン | AI完全委任 | イルシル | 日本語のフォント・行間まで整った状態で出ます。最も時短効果が大きい工程です。 |
| ⑤図表・イメージ画像 | AI+人間調整 | イルシル図解 / 画像生成AI | 構成図はテンプレ流用が速い。イメージ画像は生成AIで用意できます。 |
| ⑥固有数値の差し替え | 人間のみ | 自社の実データ | AIが出す効果数値は根拠のない一般値です。必ず自社の実績に置換します。 |
| ⑦出力・体裁確認 | 人間確認 | イルシル PPTX出力 | PowerPointで開いた時の崩れを最終チェックします。 |
この表で最も重要なのは①と⑥が「人間のみ」になっている点です。AIで営業資料を作る作業は、実質的に「②〜⑤をAIに委ね、①と⑥に人間の時間を集中投下する」再配分だと理解してください。
なぜスライド化にイルシルを選ぶのか
スライド化の工程で日本語のBtoB資料を作る場合、選択肢は実質的に絞られます。海外製ツールは英文前提の余白設計になっており、日本語を入れるとタイトルが折り返して不格好になる現象が頻発するためです。
イルシルは日本語での資料作成に特化して設計されており、公式サイトによれば3,000種類以上のテンプレートデザインを備え、PDF・PowerPoint・PNG形式での出力に対応します(2026年8月時点の公式情報)。ChatGPTやClaudeで作った文章を貼り付けて使う前提の設計になっている点も、本記事のワークフローと相性が良い理由です。
ツール単体の使い勝手や画面の詳細は「イルシルの使い方|BtoBマーケ副業実務者が30本作成した全手順とプロンプト14選」に、忖度なしの評価は「イルシルの評判・口コミ|BtoBマーケ副業者が30本検証した5軸レビュー」にまとめています。本記事では営業資料を1本作り切る過程に絞って進めます。
【実録】イルシルでBtoB提案書を1本作ってみた|入力から完成までの全記録
結論:10枚の提案書が45分で完成。AIが7割を作り、残り3割を人間が直す配分です。
ここからが本記事の中心です。「AIと奴隷」編集部が2026年7月下旬に、イルシルのフリープランと2週間無料トライアルを使って、架空のSaaS製品の提案書を実際に1本作り切った記録を、工程順にそのまま公開します。所要時間はストップウォッチによる実測値(1回目の作業での計測)で、画面仕様は2026年8月1日時点の公式情報および実機で確認したものです。
検証の前提|架空のSaaS製品と提案先を設定する
検証にあたり、実在企業の機密情報を扱わずに済むよう、以下の架空設定を用意しました。実在の製品・企業とは一切関係ありません。
検証用の架空設定
- 製品名:現場Sync(架空の建設業向け施工管理SaaS)
- 提案先:従業員300名規模の中堅ゼネコン、工事部長(決裁者は役員)
- 商談フェーズ:2回目訪問。1回目のヒアリングで「日報の集計に週8時間かかっている」課題を把握済み
- 資料のゴール:役員会に上げてもらうための社内稟議用資料として持ち帰らせる
- 想定枚数:10枚(表紙・目次含む)
この「ゴール設定」に8分かけました。AIを触る前の作業ですが、ここを曖昧にしたまま生成に入ると、後で作り直しになって結局遅くなります。実際、検証の初回は設定を飛ばして生成し、出てきたのが製品紹介パンフレットのような資料で作り直しました。
Step 1|Claudeで構成骨子を作る(実測5分)
いきなりイルシルに投げるのではなく、まず対話型AIで骨子を作ります。理由は2つあり、①構成の型を明示的に指定できる、②イルシルの入力文字数の枠内に収まるよう圧縮できる、ためです。
実際に入力したプロンプトが以下です。そのままコピーして製品名だけ変えれば使えます。
実際に入力したプロンプト(Step 1)
あなたはBtoB SaaSの法人営業として15年の経験を持つプロです。 以下の商談条件で、社内稟議に上げてもらうための提案書の構成骨子を作ってください。 【製品】現場Sync(建設業向け施工管理SaaS) 【提案先】従業員300名の中堅ゼネコン、工事部長 【決裁者】役員会 【把握済みの課題】日報の集計作業に週8時間を消費している 【資料のゴール】工事部長が役員会に持ち込める状態にする 【枚数】表紙・目次を含めて10枚 【構成の型】必ず以下の順序で構成してください 1. 表紙 2. 目次 3. 課題提起(相手が既に感じている痛みの言語化) 4. 課題の構造分析(なぜ解決していないのか) 5. 解決策の提示(製品ではなく「やり方」から入る) 6. 導入効果(定量指標で示す。数値はプレースホルダで可) 7. 導入事例(同業種・同規模) 8. 導入ステップとスケジュール 9. 料金 10. 次アクションの提案 【出力ルール】 - 各スライドについて「スライドタイトル」と「本文(80文字以内)」を出力 - 1スライド1メッセージを厳守。複数の論点を混ぜない - 効果の数値は【要差替】と明記したプレースホルダにする - 全体で1,400文字以内に収める
ポイントは3つあります。
- 構成の型を10枚分すべて指定している:AIに構成を考えさせると製品説明から始まる資料になります。型は人間が持つのが鉄則です
- 数値を【要差替】にさせている:これを指定しないとAIは「生産性30%向上」のような根拠のない数字を平然と書きます。後述しますが、この一手間が最も重要です
- 1,400文字以内に制限している:イルシルのフリープランは入力できる文字数が1,600文字までのため、余裕を持たせています(パーソナルプランは3,000文字)
返ってきた出力は10枚分の骨子で、文字数は約1,280文字。そのまま使える水準でしたが、5枚目の「解決策の提示」が製品機能の羅列になっていたため、「機能ではなく業務プロセスがどう変わるかで書き直して」と1回だけ追加指示を出しました。ここまでで実測5分です。
プロンプトの書き方そのものを鍛えたい方は、スライド生成用のプロンプトを14パターン収録した「イルシルの使い方|BtoBマーケ副業実務者が30本作成した全手順とプロンプト14選」も併せて読むと、この工程の精度が上がります。
Step 2|イルシルに登録して入力する(実測6分)
イルシル公式サイトからアカウントを作成します。フリープランはクレジットカード不要で、登録から作成画面に到達するまで3分ほどでした。
作成画面では、キーワードから作るか長文から作るかを選べます。営業資料の場合は必ず「長文から作る」を選択してください。キーワード生成はブログ記事のような一般的な構成を出すため、提案書には向きません。Step 1で作った骨子を、そのまま入力欄に貼り付けます。
ここで最初のつまずきがありました。Claudeの出力をそのまま貼ると、装飾記号や見出し番号が構成解析のノイズになるようで、想定と違う区切りでスライドが分割されました。マークダウンの記号を削り、「スライドタイトル/本文」のシンプルな並びに整形して貼り直したところ、意図通りの10枚に分割されました。この整形に約2分です。
なお、貼り付けた骨子は約1,280文字だったため、フリープランの1,600文字制限に収まりました。実際の商談で使う本番資料は骨子がもっと長くなるため、この制限は早い段階で壁になります。パーソナルプランなら3,000文字、パーソナルプラスなら10,000文字まで入力できます(いずれも公式・2026年8月時点)。
Step 3|生成された構成を確認・修正する(実測4分)
入力後、まずスライドの見出し構成が提示されます。ここで確認したのは以下の3点です。
- 枚数が想定通りか:10枚で出力されました
- 順序が崩れていないか:課題提起→構造分析→解決策の順序は保たれていました
- 1枚に論点が詰まりすぎていないか:「導入効果」のスライドに定量効果と定性効果が混在していたため、この段階で定性効果を削除しました
この構成確認の段階で直せる修正は、後工程で直すより圧倒的に速いです。デザインが当たった後に構成を変えると、レイアウトの手直しが連鎖します。ここは4分かけてでも丁寧に見る価値があります。
Step 4|テンプレートを選んでAIデザイン生成(実測7分)
構成が固まったら、デザインテンプレートを選びます。3,000種類以上あるため全部見ていたら日が暮れます。営業資料の場合、編集部は以下の基準で30秒以内に決めています。
- 寒色系のコーポレート系テンプレを選ぶ:BtoBの稟議資料でポップな配色は不利に働きます
- 装飾が少ないものを選ぶ:図形が多いテンプレは、後で内容を差し替えるときに崩れやすいです
- タイトル領域が広いものを選ぶ:日本語は英語より文字数が増えるため、余白に余裕があるテンプレが安全です
今回は青系のシンプルなコーポレートテンプレを選択し、AIデザイン生成を実行しました。生成そのものは数十秒で完了し、10枚が一括で整った状態で出てきます。この瞬間の時短効果が最も大きく、手作業なら35分かかる工程が実質ゼロになります。
ただし注意点があります。フリープランのAIデザイン生成枠は月3枚まで(公式)です。10枚の資料を作ろうとすると枠が足りず、今回の検証も途中で2週間無料トライアルに切り替えました。ここは後述の料金セクションで詳しく整理します。
▼ 同じ手順を自分の提案書で試す
本記事のワークフローは、イルシルの2週間無料トライアルでそのまま再現できます。日本語特化テンプレ3,000種類以上・PowerPoint出力対応・ロゴ非表示。クレジットカード不要で登録できます。
Step 5|図表を追加する(実測6分)
提案書で説得力を左右するのが図表です。今回追加したのは2点でした。
- 4枚目「課題の構造分析」に業務フロー図:日報が現場→現場監督→本社へ手作業で流れる構造を、イルシル内の図解パーツで作成しました。所要3分
- 6枚目「導入効果」にビフォーアフターの比較表:週8時間→週2時間の変化を左右対比で配置。所要3分
ここで実感したのは、営業資料の図表は凝るほど伝わらないということです。工程が4つなら箱を4つ並べるだけで十分で、立体的な装飾は理解を妨げます。イルシルの図解パーツはもともと装飾が控えめなので、この点は相性が良いと感じました。
製品イメージやコンセプト画像が必要な場合は、画像生成AIで用意する選択肢もあります。編集部は用途に応じて使い分けており、生成のコツは「AI画像生成プロンプトの書き方|コツ・呪文テンプレートを徹底解説」で解説しています。
Step 6|固有の数値と事例を人間が差し替える(実測12分)
この工程が、本記事で最も強調したい部分です。
Step 1のプロンプトで効果数値を【要差替】にさせていたため、生成された資料には以下のようなプレースホルダが並んでいました。
- 「日報集計工数を【要差替】%削減」
- 「導入後【要差替】ヶ月で投資回収」
- 「同業A社では【要差替】の成果」
これを、自社が実際に持っているデータに置き換えます。今回の検証では架空製品のため仮の値を入れましたが、実務では以下の3種類の数値だけは絶対に実データを使ってください。
- 導入効果の数値:既存顧客の実測値。ない場合は「試算値」と明記する
- 導入事例の企業属性:業種・規模・導入時期。実在しない事例の記載は論外です
- 料金:自社の最新価格表と1円単位で照合する
AIが出す「生産性30%向上」のような数値には根拠がありません。それを消さずに商談に持ち込むと、根拠を聞かれた瞬間に信頼を失います。BtoBの提案書で最も避けるべき事故です。この差し替えに12分かかりましたが、45分のうち最も価値のある12分でした。
加えて、文章の語尾と一人称も統一します。AIの出力は「〜が可能です」「〜を実現します」が連続しがちで、読むとリズムが単調です。3〜4箇所を体言止めや別表現に変えるだけで、資料の印象が大きく変わります。
Step 7|PowerPoint形式で出力して最終確認(実測5分)
完成後、PowerPoint形式で出力しました。ここでフリープランの決定的な制約にぶつかります。
イルシルのフリープランはPDF/PPTX出力が不可で、スライドにイルシルのロゴが表示されます。つまり、フリープランのままでは商談で配布する資料も、クライアントに納品する資料も作れません。画面共有だけで完結する社内勉強会が限界です。
そのため、2週間無料トライアル(クレジットカード不要)に切り替えてPPTX出力を実行しました。出力したファイルをPowerPointで開いて確認したのは以下の4点です。
- フォントが置換されて崩れていないか
- タイトルが折り返して2行になっていないか
- 図表の位置がずれていないか
- ページ番号が通しで振られているか
今回は軽微な行間のずれが2箇所あり、PowerPoint側で直しました。「AIで作った資料は必ず一度PowerPointで開いて確認する」を手順に組み込んでください。この5分を惜しむと、商談当日にプロジェクタで崩れが露呈します。PowerPoint連携全般の注意点は「PowerPoint AIの完全ガイド|Copilot・イルシル・Gamma徹底比較とBtoB副業パワポ自動作成14コツ」で詳しくまとめています。
検証結果|良かった点3つと、期待外れだった点3つ
忖度なしで書きます。
良かった点
- デザインの完成度が明確に自分の手作業を上回った:配色・余白・フォントサイズの階層が最初から整っており、デザインに関しては手を入れる必要がほぼありませんでした
- 日本語のタイトル折り返しが起きなかった:海外製ツールで頻発する「日本語タイトルが2行になって不格好」がなく、和文前提の設計を体感できました
- 構成の骨子さえ用意すれば作業が一直線:迷う時間がゼロになり、時間のブレ幅が消えたことが最大の恩恵でした
期待外れだった点
- フリープランは実質お試し専用:AIデザイン生成が月3枚、PPTX出力不可、ロゴ表示ありのため、10枚の提案書を作り切ることはできません。ここは事前に知っておくべきでした
- 入力文字数の制限が思ったより早く効いてくる:フリー1,600文字は10枚の骨子でほぼ使い切ります。本番の資料を作るならパーソナル以上が前提です
- 中身の説得力はAIでは上がらない:当然ですが、刺さる資料になるかは課題設定と数値の質で決まります。AIは「速く整った資料」を作るだけで、「勝てる資料」にするのは人間の仕事です
💎 アイ
45分のうち12分を数値の差し替えに使った、という事実が本質です。時短で浮いた時間を「中身を磨く時間」に再投資しない人は、速いだけで負ける資料を量産することになりますね。
😅 ドレ
「速いだけで負ける資料」…耳が痛い。でも工程が全部書いてあるなら真似できそう。とりあえず無料枠で1本やってみるわ。
時間実測|営業資料1本180分→45分の工程別内訳
結論:削減率75%。ただし「数値差し替え」だけは短縮せず、むしろ厚くします。
前章の検証で計測した所要時間を、従来の手作業と並べて公開します。従来値は同じ編集部メンバーが同条件(10枚のBtoB提案書)でPowerPointを使って作成したときの実測、AI活用値は前章の検証での実測です。いずれも1回の計測値であり、慣れや資料の性質で変動します。
| 工程 | 従来 | AI活用 | 削減 | 短縮できた理由 |
|---|---|---|---|---|
| ①目的・相手の定義 | 15分 | 8分 | -47% | 項目が定型化されているため迷わない。AIは使いません。 |
| ②構成骨子の設計 | 30分 | 5分 | -83% | 型を指定したプロンプトで一発出力。修正指示1回のみ。 |
| ③各スライドの文章 | 50分 | 4分 | -92% | 骨子生成と同時に本文も出るため、実質は整形時間のみ。 |
| ④スライド化・デザイン | 35分 | 7分 | -80% | テンプレ選択30秒+AIデザイン生成。最も効果が大きい工程です。 |
| ⑤図表作成 | 20分 | 6分 | -70% | 図解パーツの流用。オブジェクトの位置調整が不要になります。 |
| ⑥固有数値の差し替え | 20分 | 12分 | -40% | ここは削らない工程。プレースホルダ化で探す手間だけが減ります。 |
| ⑦出力・体裁確認 | 10分 | 3分 | -70% | PPTX出力後の確認のみ。崩れは2箇所でした。 |
| 合計 | 180分 | 45分 | -75% | 10枚のBtoB提案書1本あたりの実測値。 |
この表から読み取るべき3つのこと
1つ目は、削減幅が大きいのは②③④の「作る」工程だという事実です。合計115分が16分になり、これだけで99分が浮いています。逆に言えば、この3工程をAIに渡していない人は、AI導入の効果をほとんど得られていません。
2つ目は、⑥の差し替え工程だけ削減率が40%と低い点です。これは意図的で、この工程は短縮対象ではありません。AI活用時に12分で済んだのは、プレースホルダ化によって「どこを直すべきか探す時間」が消えたためであり、考える時間自体は減らしていません。
3つ目は、時間の「ブレ幅」が消えることです。従来の手作業では、構成が見えない資料だと5時間を超えることが珍しくありませんでした。AI活用後は、構成が見えていない状態でもStep 1のプロンプトが強制的に型を与えるため、所要時間が45〜70分のレンジに収まるようになりました。営業のスケジュール管理上、この予測可能性の獲得は総時間の短縮以上に価値があります。
浮いた135分を金額に換算する
月に4本の提案書を作る営業担当なら、月間で540分(9時間)が浮きます。年間では108時間です。
この時間を商談に充てるか、副業に充てるかは人それぞれですが、金額換算の目安を出しておきます。副業実務者の時給を保守的に3,000円と置くと、月9時間で27,000円相当。イルシルのパーソナルプラン1,848円(税込・月額)に対して、約14.6倍の時間価値を生む計算になります。
⏱️ この45分を自分の資料で再現する
工程別の時間はツールの性能差ではなく手順の差で決まります。本記事の手順はイルシルの無料枠から試せます。クレジットカード不要の2週間トライアルで、まず1本作ってみてください。
営業資料の「型」×AIプロンプト集|6ブロック別テンプレート
結論:提案書の型は6ブロック。ブロックごとにプロンプトを分けると精度が跳ね上がります。
前章までで「型を人間が持つ」ことの重要性を繰り返してきました。ここではその型を具体的に開示し、ブロックごとに使えるプロンプトを提示します。BtoB営業の現場で受注率の高い提案書は、ほぼ例外なくこの順序で構成されています。
BtoB提案書の6ブロック構成
| 順 | ブロック | 目的 | よくある失敗 |
|---|---|---|---|
| 1 | 課題提起 | 相手が既に感じている痛みを言語化し、当事者意識を作る | 一般論の業界課題から入り、自分事にならない |
| 2 | 解決策 | 製品ではなく「やり方の変化」として提示する | 機能一覧を並べてしまい、相手が変換作業を強いられる |
| 3 | 導入効果 | 定量指標で示し、稟議の根拠になる形にする | 根拠のない%を書き、質問された瞬間に崩れる |
| 4 | 導入事例 | 同業種・同規模の実例で「うちでもできる」と思わせる | 大企業の事例だけ載せ、中堅企業に届かない |
| 5 | 料金 | 効果を示した後に提示し、投資対効果として読ませる | 冒頭で価格を出し、価格だけで比較される |
| 6 | 次アクション | 相手が明日やることを1つに絞って示す | 「ご検討ください」で終わり、商談が止まる |
プロンプト1|課題提起ブロック
あなたはBtoB法人営業のプロです。以下の条件で提案書の「課題提起」スライド2枚分の
文案を作ってください。
【提案先】{業種・従業員規模・部署・役職}
【ヒアリングで確認済みの事実】{相手が実際に言った言葉をそのまま}
【出力ルール】
- 1枚目:相手が今感じている痛みを、相手の言葉で言い換えて提示
- 2枚目:その痛みが放置されると何が起きるかを時間軸で提示
- 業界一般論は禁止。ヒアリング事実を必ず起点にする
- 各枚80文字以内、1枚1メッセージ
- 断定できない数値は【要差替】と書く
このブロックで最重要なのは「ヒアリングで確認済みの事実」を相手が言った言葉のまま入れることです。要約して入れると、AIの出力も要約された一般論になります。「日報の集計に週8時間かかっていて、若手が残業してる」という生の言葉を入れるほど、刺さる文案が返ってきます。
プロンプト2|解決策ブロック
以下の製品について、提案書の「解決策」スライド2枚分の文案を作ってください。
【製品】{製品名・カテゴリ}
【解決する課題】{前ブロックで提示した課題}
【出力ルール】
- 機能名を主語にしない。「業務がどう変わるか」を主語にする
- 1枚目:ビフォーアフターの対比(現在の業務フロー → 導入後の業務フロー)
- 2枚目:その変化を実現する仕組みを3点に絞って説明
- 専門用語には必ず一言の補足をつける
- 各枚80文字以内
「機能名を主語にしない」の一行があるかないかで、出力の質が明確に変わります。これがないと「AI-OCR機能により〜」のような、相手に翻訳作業を強いる文章が返ってきます。
プロンプト3|導入効果ブロック
提案書の「導入効果」スライド1枚分の構成を作ってください。
【前提】{相手の現状の数値:例=日報集計に週8時間}
【出力ルール】
- 効果は「時間」「金額」「リスク低減」の3軸で1つずつ提示
- すべての数値は【要差替】のプレースホルダにする(推定値を書かない)
- 各効果に「この数値の算出根拠として何のデータが必要か」を注記する
- 稟議担当者が上申時にそのまま使える表現にする
3行目の「推定値を書かない」と4行目の「算出根拠として何のデータが必要か」を注記させる指定が肝です。AIに数値を作らせるのではなく、「どんな数値を用意すべきか」を教えさせる使い方に切り替えると、事実に反する資料を作る事故が構造的に防げます。
プロンプト4〜6|事例・料金・次アクション
プロンプト4:導入事例
以下の実在する自社事例を、提案書の事例スライド1枚に再構成してください。
【事例素材】{自社の実際の導入事例をそのまま貼る}
【提案先】{業種・規模}
【ルール】提案先と共通する条件(業種/規模/課題)を冒頭に置く。
事例素材にない情報は絶対に追加しない。不足があれば「不足」と指摘する。
プロンプト5:料金
以下の価格表を、提案書の料金スライド1枚に整理してください。
【価格表】{自社の正式な価格表を貼る}
【ルール】価格は1円も変更しない。推奨プランを1つ明示し、その理由を1行で添える。
初期費用/月額/オプションを分けて表記する。
プロンプト6:次アクション
提案書の最終スライド「次アクション」を作ってください。
【相手の状況】{決裁プロセス・次回商談予定}
【ルール】相手が次にやることを1つだけに絞る。所要時間と期限を明記する。
「ご検討ください」等の曖昧な締めは禁止。
プロンプト4と5に共通する「素材にない情報は絶対に追加しない」という制約は必ず入れてください。事例と価格はAIが最も創作しやすく、かつ創作された場合の実害が最も大きい領域です。
より汎用的なスライド作成プロンプトを揃えたい場合は、14パターンを収録した「イルシルの使い方|全手順とプロンプト14選」も参照してください。本記事の6ブロックと組み合わせると、資料の種類を問わず対応できるようになります。
AI営業資料ツール比較|「営業資料が作れるか」だけで4ツールを採点
結論:日本語のBtoB提案書ならイルシル。既存PPT資産の再生ならCopilotです。
ツール比較記事は世に無数にありますが、「デザインが綺麗」「AIが速い」といった汎用的な軸で比べても、営業資料を作る判断にはつながりません。ここでは営業資料の実務でしか意味を持たない4つの軸に絞って比較します。
- 日本語ビジネステンプレ:和文前提のBtoB向けテンプレがあるか
- 提案書デザイン適性:稟議に耐える硬さの資料になるか
- PPTXエクスポート:クライアントにPowerPointで渡せるか
- 価格:個人・副業で持てる金額か
| 比較軸 | イルシル | Gamma | M365 Copilot | Canva |
|---|---|---|---|---|
| 日本語ビジネステンプレ | ◎ 3,000種類以上を日本語前提で設計 | △ 英文前提の余白設計で和文が窮屈 | ○ 自社の既存PPTテンプレをそのまま使用 | ○ 日本語テンプレは豊富だが販促寄り |
| 提案書デザイン適性 | ◎ コーポレート系が中心で稟議に馴染む | ○ 見栄えは良いがピッチ寄りの印象 | ◎ 社内標準の体裁を崩さない | △ 販促物寄りでBtoB提案書には華美 |
| PPTXエクスポート | ◎ 有料プランでPDF/PPTX/PNG出力可 | ○ 出力可。無料は透かしあり | ◎ PowerPointそのものなので不要 | ○ 出力可だが体裁のずれが出やすい |
| 価格(2026年8月時点) | 1,848円/月(税込・パーソナル) | Plus 約$8/月(年払) | 2,698円/ユーザー/月(年払・割引価格) | 無料プランあり。有料は公式要確認 |
| 向いている人 | 日本語のBtoB提案書をゼロから作る人 | 事業説明・投資家向け資料を作る人 | 既存PPT資産と社内標準がある企業 | 図版やイメージ素材を強化したい人 |
※料金は各社公式サイトで2026年8月時点に確認した値です。イルシルは公式サイト、Microsoft 365 CopilotはMicrosoft公式の割引適用価格(通常3,148円/2026年9月30日までの提供)を記載しています。Canvaの有料プラン価格は公式サイトの自動取得ができなかったため、契約前に公式でご確認ください。
イルシル|日本語BtoB提案書の第一選択
営業資料という用途に限れば、現時点の最有力です。決め手は「和文で組んだときに崩れない」という地味だが致命的な性質にあります。前章の検証でも、10枚すべてでタイトルの折り返しが発生しませんでした。
公式情報によれば、フリープランでも3,000種類以上のテンプレートは利用できますが、AIデザイン生成は月3枚まで、PDF/PPTX出力は不可、スライドにロゴ表示ありという制約があります。営業資料の実務利用を判断するなら、フリープランではなく2週間の無料トライアルで検証してください。
📊 イルシル|日本語のBtoB提案書を作るなら
日本語UI・3,000種類以上のテンプレート・PDF/PowerPoint/PNG出力対応。本記事の検証で10枚の提案書を45分で作り切ったツールです。無料登録から試せます。
Gamma|事業説明・ピッチ寄りの資料に強い
デザインの現代性では優れており、無料プランでも初回400クレジットが付与されます。有料はPlusが年払いで約8ドル/月、Proが約15ドル/月という構成です(Gamma公式・編集部検証時点)。ただし無料プランでは透かしが入るため、商談配布物には使えません。
日本語のBtoB提案書という用途では、余白設計が英文前提であることと、デザインの雰囲気がスタートアップのピッチ資料寄りである点が引っかかります。使いこなし方は「Gamma AI 使い方完全ガイド|30本実測とプロンプト14コツ・vs イルシル徹底比較」で詳しく検証しています。
Microsoft 365 Copilot|既存PPT資産がある企業向け
Microsoft公式によれば、Microsoft 365 Copilotのビジネス向けアドオンは2,698円/ユーザー/月(年払い)で、これは2026年7月1日から9月30日まで提供される割引価格です(通常3,148円)。既存のMicrosoft 365契約者向けのアドオンである点に注意してください。
強みは明確で、会社指定のPowerPointテンプレートをそのまま使えることです。体裁が社内標準から外れると差し戻される組織では、これが決定打になります。逆に、テンプレ資産がない個人・副業には過剰投資です。
Canva|図版・素材の補強役
提案書のメインツールとしては、テンプレが販促物寄りでBtoBの稟議資料には華やかすぎます。ただし図版やイメージ素材を単体で作る用途では有用で、イルシルで組んだ資料の一部素材をCanvaで作るという併用は理にかなっています。
結論|用途別の使い分け早見
- 日本語のBtoB提案書をゼロから作る → イルシル
- 会社指定のPPTテンプレが必須 → Microsoft 365 Copilot
- 投資家向けピッチ・事業説明 → Gamma
- 図版やイメージ素材の補強 → Canva(併用)
イルシルの料金と副業ROI|無料枠で足りるか、有料化の損益分岐点
結論:無料枠は操作確認まで。営業資料を1本でも納品するなら有料が前提です。
営業資料の作成に使う前提で、料金プランを整理します。以下はすべて2026年8月時点のイルシル公式サイトで確認した値です。
| プラン | 料金(税込) | AI生成枠 | 入力文字数 | 営業資料で使えるか判定 |
|---|---|---|---|---|
| フリー | 0円 | 3枚/月 | 1,600文字 | × 出力不可・ロゴ表示あり。操作確認専用です。 |
| パーソナル | 1,848円/月 | 40枚/月 | 3,000文字 | ◎ 月3〜9本の営業資料ならこれで足ります。 |
| パーソナルプラス | 5,500円/人(年契約) | 200枚/月 | 10,000文字 | ◎ 月10本以上の作成・代行副業ならこちらです。 |
| 法人 | 要問い合わせ | 500枚/月 | 要確認 | ○ チーム利用・メンバー招待が必要な場合に検討。 |
無料枠で営業資料は作れるのか
率直に書くと、商談で使う資料は作れません。理由は3つで、いずれも公式に明記されている仕様です。
- AIデザイン生成が月3枚まで:10枚の提案書1本すら完成しません
- PDF/PPTX出力が不可:相手に渡すファイルが作れず、商談配布も納品もできません
- ロゴ表示あり:クライアント向けの資料に他社ロゴが入るのは実務上NGです
したがって現実的な進め方は、フリープランで画面の操作感を30分ほど確認し、実務判断は2週間の無料トライアル(クレジットカード不要)で行うという二段構えです。前章の検証も同じ流れで進めました。プランごとの詳細な機能差と解約手順は「イルシルの料金プラン全比較|無料/パーソナル/プラス/法人の違いとBtoB副業ROI」で網羅しています。
損益分岐点|月に何本作れば元が取れるか
パーソナルプラン1,848円/月に対する回収ラインを計算します。前章の実測どおり、営業資料1本あたり135分(2.25時間)が短縮されます。
| 月の作成本数 | 短縮時間 | 時給3,000円換算 | 月額1,848円に対する倍率 |
|---|---|---|---|
| 1本 | 2.25時間 | 6,750円 | 約3.7倍 |
| 4本 | 9.0時間 | 27,000円 | 約14.6倍 |
| 10本 | 22.5時間 | 67,500円 | 約36.5倍 |
つまり月に1本でも営業資料を作るなら、時間価値の観点では回収できている計算です。ただしこれは「浮いた時間を実際に他の価値ある活動に使えた場合」の話であり、時短分をそのまま余暇にした場合の金銭的回収はゼロです。この点は正直に書いておきます。
▼ まず2週間の無料トライアルで判断する
フリープランでは出力もロゴ非表示もできないため、営業資料の実務判断はトライアルでしか下せません。クレジットカード不要で開始でき、期間内の解約なら課金は発生しません。日本語特化テンプレ3,000種類以上・PDF/PowerPoint/PNG出力対応。
営業資料作成代行で副業する|BtoB営業経験者が強い理由と案件獲得ルート
結論:デザインではなく「構成が書ける」ことが希少価値。営業経験がそのまま商品になります。
ここまでの手順を身につけると、自社の資料を作るだけでなく資料作成代行そのものを副業にするルートが見えてきます。「AIと奴隷」がこの領域を推す理由は明確で、BtoB営業経験者の参入障壁が低く、かつ供給が薄いためです。
なぜBtoB営業経験者が有利なのか
資料作成代行の市場には、デザイナー出身の受注者が多数います。彼らは見た目を整えることには長けていますが、「この順番で話さないと決裁が下りない」という構成の判断ができません。
一方でBtoB営業経験者は、課題提起から次アクションまでの型を体で知っています。デザインはイルシルが担保してくれるため、営業経験者の弱点だったデザイン力がツールで埋まり、強みだった構成力だけが残る——これが2026年の構造です。
実際に発注側の募集要項を見ると、「デザインができる人」より「営業目線で構成を考えられる人」を求める案件が目立ちます。ここが狙い目です。
単価の考え方
資料作成代行の報酬は、案件の性質によって大きく振れます。公開されている募集要項から確認できる範囲では、1本あたりの一括請負(10〜20枚程度)と、月額固定でスライド作成を継続受託する形の2パターンが中心です。
重要なのは金額そのものより単価の作り方です。本記事の手順なら1本45分で作れますが、45分で作れることを理由に安く受けてはいけません。発注側が買っているのは作業時間ではなく「決裁が下りる構成」という成果物の質だからです。営業ヒアリングを含めた提案設計まで含めて見積もると、単価は自然に上がります。
案件獲得の3ルート
- 副業マッチングサービスに登録する:BtoB営業・マーケの実務経験をそのまま提示できるため、営業経験者との相性が良いルートです
- クラウドソーシングで実績を作る:単価は低めですが、ポートフォリオがない初期には有効です。3本ほど実績を作ったら次のルートへ移行します
- 前職・現職のつながりから直接受ける:最も単価が高くなるルート。ただし副業規程と競業避止義務の確認は必須です
副業の可否や労働時間の扱いについては、厚生労働省の副業・兼業の促進に関するガイドラインに基本的な考え方がまとまっています。着手前に自社の就業規則と併せて確認してください。
▼ BtoB営業経験を活かせる副業案件を探す
資料作成代行や営業支援は、BtoB営業・マーケの実務経験がそのまま評価される領域です。Anycrewは週1〜2日から参画できるフリーランス・複業向けの案件マッチングサービスで、営業・マーケ領域の募集を扱っています。登録は無料です。
営業スキルを軸にした副業の全体像は「インサイドセールス副業の完全ガイド|SDR/BDR案件で月10〜30万円稼ぐ単価相場と獲得ルート」で、AIを使ったクライアントワーク全般の設計は「AIクライアントワーク完全ガイド|業界×職種×案件パターンで月10〜30万円の副業戦略」で体系立てて解説しています。資料作成代行はこの2記事の中間に位置する案件タイプです。
ホワイトペーパー・ピッチデックへの応用|同じ型で資産が増える
結論:6ブロックの型は資料の種類ごとに順序を組み替えるだけで転用できます。
営業資料の作り方を一度確立すると、BtoBで必要になる他の資料にほぼそのまま応用できます。使うツールも工程も変わらず、変わるのは読み手と、ブロックの順序と、締め方だけです。
| 資料の種類 | 読み手 | 営業資料からの変更点 | ゴール |
|---|---|---|---|
| 営業提案書 | 商談相手・決裁者 | —(基準となる型) | 稟議に上げてもらう |
| ホワイトペーパー | まだ商談前の見込み客 | 料金ブロックを削除し、課題の構造分析を厚くする。自社製品の露出は最後の1〜2枚に留める | 個人情報と引き換えにリードを獲得する |
| ピッチデック | 投資家 | 導入効果を市場規模と成長性に差し替え、事例をトラクション実績に置換する | 次回ミーティングを取る |
| 社内稟議資料 | 自社の決裁者 | 課題提起を短縮し、費用対効果とリスク対策を最厚にする | 予算を承認させる |
ホワイトペーパーの型を7パターンに分解した解説は「ホワイトペーパーをAIで作る方法|BtoBリード獲得用テンプレ7型&イルシル活用完全ガイド」に、投資家向け資料の10〜15スライド構成は「ピッチデックをAIで作る方法|スタートアップ向け10-15スライド型&投資家受けする資料制作」にまとめています。本記事の6ブロックを理解した後に読むと、差分だけを吸収できて効率的です。
資料は「作り捨て」にせず資産化する
AIで作成速度が上がると、資料をその場限りで作り捨てる誘惑が生まれます。しかし営業資料の価値は再利用にあります。編集部が実践しているのは以下の3点です。
- 骨子プロンプトを案件タイプ別に保存する:業種別に3〜4パターン持っておくと、次回は入力を差し替えるだけで済みます
- 効果数値のマスタを1枚のスプレッドシートで管理する:【要差替】の差し替え作業が12分→5分に短縮できます
- 受注できた資料の構成を記録する:どの順序が通ったかの記録は、そのまま次の型になります
機密情報とセキュリティ|顧客名や価格をAIに入れる前の3原則
結論:顧客の実名・未公開価格・個人情報は入力しない。仮名化してから使います。
営業資料をAIで作る際に最も見落とされがちなのが、入力する情報の扱いです。ここで事故を起こすと、時短の利益が一瞬で吹き飛びます。
原則1|顧客の実名と特定情報は入力しない
提案先の企業名、担当者名、部署名、具体的な拠点名は、生成AIの入力欄に貼らないのが基本です。前章のプロンプト例で提案先を「従業員300名の中堅ゼネコン、工事部長」と属性だけで表現しているのはこのためです。属性情報だけでも出力の質はほとんど落ちません。
個人情報の取り扱いに関する基本的な考え方は、個人情報保護委員会が公表している資料が一次情報として参照できます。特に第三者提供の考え方は、外部サービスに情報を入力する行為を検討する際の判断材料になります。
原則2|未公開の価格・原価・戦略情報は入力しない
価格表は「自社の正式な価格表を貼る」とプロンプトに書きましたが、これは公開されている価格表に限った話です。特別値引きの条件、原価、他社との比較優位の内部資料などは入力対象外にしてください。
実務上の運用としては、「この画面が録画されて社内に共有されても問題ないか」を入力前に自問するのが最も簡便な判断基準です。
原則3|会社のAI利用ポリシーを先に確認する
多くの企業が生成AIの業務利用に関する社内ルールを整備しています。個人アカウントでの業務データ利用を禁止している組織も少なくありません。ツールを契約する前に、情報システム部門の指針を確認してください。
情報セキュリティ全般の脅威動向については、IPA(情報処理推進機構)の情報セキュリティ10大脅威が毎年更新されており、組織で議論する際の共通言語として使えます。
なお、イルシルの法人プランではセキュリティチェックシートへの対応が有料オプションとして案内されています(公式・2026年8月時点)。組織導入を検討する場合の確認事項として押さえておいてください。
💎 アイ
「属性だけで書く」は精度を落とすどころか上げます。実名を入れても AI は相手企業を知りませんから、情報量はゼロで危険だけが増えるという最悪の取引になりますね。
AI営業資料でやりがちな失敗パターン7つ
結論:失敗の大半は「AIに考えさせすぎ」か「出力をそのまま出す」の2系統です。
編集部が自分でやらかしたもの、周囲で見聞きしたものを含めて、再現性の高い失敗を7つ挙げます。
失敗1|「いい感じの営業資料を作って」と丸投げする
最も多い失敗です。型を渡さないと、AIは製品紹介パンフレットのような資料を出します。構成の型は必ず人間が指定してください。本記事の6ブロックをそのままコピーすれば済みます。
失敗2|AIが出した効果数値をそのまま載せる
「生産性30%向上」「コスト40%削減」——これらに根拠はありません。商談で根拠を問われた瞬間に信頼を失い、資料全体が疑われます。プロンプトの段階で【要差替】にさせるのが構造的な対策です。
失敗3|存在しない導入事例が生成される
事例の生成は最も危険です。実在しない企業名や成果が出力されると、そのまま出せば虚偽表示になりかねません。事例は必ず自社の実素材を貼って再構成させ、「素材にない情報は追加しない」と明記してください。
失敗4|1スライドに情報を詰め込みすぎる
AIは指示がないと文字量が膨らみます。「1スライド1メッセージ」「本文80文字以内」を毎回プロンプトに入れるだけで解決します。読み手は資料を読みません。眺めるだけです。
失敗5|無料プランで納品しようとする
前述のとおり、イルシルのフリープランはPDF/PPTX出力ができずロゴが入ります。無料のまま案件をこなそうとすると、納品直前に詰みます。スクリーンショットを繋いでPDF化する回避策は、手作業より時間がかかり本末転倒です。
失敗6|PowerPointで開かずに商談へ持ち込む
出力形式が変わると、フォントの置換や行間のずれが発生することがあります。PPTX出力後に必ず一度PowerPointで開く——この3分の工程を手順に固定してください。
失敗7|浮いた時間を中身の改善に再投資しない
最後にして最大の失敗です。180分が45分になっても、浮いた135分をヒアリングの深掘りや効果数値の裏取りに使わなければ、「速く作れる、刺さらない資料」が量産されるだけです。AI導入の成果は作成時間ではなく受注率で測ってください。
明日から始める30日アクションチェックリスト
結論:準備3日・実践2週間・検証2週間で、営業資料の作り方は完全に置き換わります。
準備段階(1〜3日目)
- [ ] 直近3本の営業資料の作成時間を思い出して記録する(比較の基準値になります)
- [ ] 自社のAI利用ポリシー・情報システム部門の指針を確認する
- [ ] 本記事の6ブロック構成を自分の商材に合わせて1枚のメモに書き出す
- [ ] 効果数値のマスタ(実導入効果・事例・価格表)をスプレッドシート1枚にまとめる
- [ ] イルシルのフリープランに登録し、30分だけ操作感を確認する
実践段階(4〜17日目)
- [ ] イルシルの2週間無料トライアルを開始する(クレジットカード不要)
- [ ] Step 1のプロンプトで、実在案件の骨子を1本作る
- [ ] 骨子をイルシルに貼ってスライド化し、工程別に時間を計測する
- [ ] 【要差替】を自社の実データで全て埋める(ここは時間をかける)
- [ ] PPTX出力し、PowerPointで開いて崩れを確認する
- [ ] 実際の商談で使い、相手の反応が変わったかを記録する
- [ ] トライアル13日目までに継続可否を判断する
検証段階(18〜30日目)
- [ ] 1本あたりの作成時間を導入前と比較する
- [ ] 業種別に骨子プロンプトを3パターン保存する
- [ ] 資料作成代行の募集要項を10件ほど確認し、単価感を掴む
- [ ] 副業として受けるなら、就業規則と競業避止義務を確認する
- [ ] ツール利用料を経費として記録する仕組みを整える
ツール代を経費として扱うための準備
副業として資料作成を受注する場合、イルシルの利用料は事業に関連する支出として記録の対象になります。副業所得が一定額を超えると確定申告が必要になるため、国税庁の確定申告に関する案内で自分が対象になるかを早めに確認してください。判断の詳細は「副業の確定申告完全ガイド|いくらから必要?やり方・経費・会社バレ対策まで解説」でも整理しています。
▼ 副業の帳簿づけを最初から自動化しておく
副業を始めてから帳簿を作ろうとすると、1年分のレシートと明細に埋もれます。マネーフォワード クラウド確定申告は銀行口座・クレジットカードを連携して取引を自動取得できるため、ツール利用料や案件報酬の記録を最初から自動化できます。無料で試せます。
営業資料のAI作成に関するよくある質問
結論:無料で完結させたい・機密が心配・品質が不安、の3つが主な疑問です。
Q1. 営業資料をAIで作るのに、完全無料で完結できますか?
操作の確認までは可能ですが、商談で使う資料の完成は困難です。イルシルのフリープランはAIデザイン生成が月3枚まで、PDF/PPTX出力が不可、スライドにロゴ表示ありという制約があります(公式・2026年8月時点)。10枚の提案書を作り切って相手に渡すには、2週間の無料トライアルか有料プランが必要です。トライアルはクレジットカード不要で、期間内に解約すれば課金は発生しません。
Q2. AIで作った営業資料の品質は、手作りと比べてどうですか?
デザインの完成度は明確にAIが上回ります。編集部の検証では、配色・余白・フォント階層に手を入れる必要がほぼありませんでした。一方で内容の説得力はAIでは上がりません。課題設定の精度と効果数値の裏付けで決まるためです。実測45分のうち12分を数値の差し替えに充てたのは、この理由によります。
Q3. 顧客企業の名前や商談内容をAIに入力しても大丈夫ですか?
顧客の実名・担当者名・未公開の価格情報は入力しないでください。本記事のプロンプト例では提案先を「従業員300名の中堅ゼネコン、工事部長」のように属性のみで表現しています。属性情報だけでも出力の質はほとんど変わらないため、実名を入れる利点はありません。加えて、勤務先の生成AI利用ポリシーを事前に確認してください。
Q4. 営業資料の作成にかかる時間は本当に短縮できますか?
編集部の実測では、10枚のBtoB提案書1本が180分から45分になり、削減率は75%でした。削減幅が大きいのは構成設計・文章作成・スライド化の3工程で、合計115分が16分になっています。ただし固有数値の差し替え工程は意図的に短縮しておらず、12分を確保しています。数値は1回の計測値であり、資料の性質や習熟度で変動します。
Q5. イルシルとGamma、営業資料にはどちらが向いていますか?
日本語のBtoB提案書ならイルシルです。理由は和文前提の余白設計で、日本語タイトルの折り返しが起きにくいことと、テンプレートがコーポレート系中心で稟議資料に馴染むためです。Gammaは投資家向けピッチや事業説明のようにデザインの現代性が効く場面に向きます。無料プランでは透かしが入るため、商談配布物には使えない点にも注意してください。
Q6. 営業資料の作成代行は副業として成立しますか?
BtoB営業経験者にとっては参入余地の大きい領域です。市場にはデザイナー出身の受注者が多い一方、「決裁が下りる構成」を設計できる人材は不足しています。デザインはツールが担保するため、営業経験者の弱点が埋まり構成力だけが残る構造です。着手前に自社の副業規程と競業避止義務を確認し、単価は作業時間ではなく成果物の質で設定してください。
まとめ|営業資料のAI化は「型を人間が持つ」ところから始まる
結論:構成は人間、スライド化はAI、数値は人間。この3分割が唯一の正解です。
本記事では、イルシルで架空SaaSの提案書を1本作り切る全工程を実録で公開しました。要点を5行で再掲します。
- 10枚のBtoB提案書が180分→45分(削減率75%)。削減の主戦場は構成設計・文章作成・スライド化の3工程です
- 構成の型は人間が持つ。課題提起→解決策→導入効果→事例→料金→次アクションの6ブロックをプロンプトで指定します
- 効果数値は必ず【要差替】にさせて人間が埋める。AIが出す「30%向上」には根拠がなく、商談で崩れます
- フリープランは操作確認まで。PDF/PPTX出力不可・ロゴ表示ありのため、実務判断は2週間無料トライアルで行います
- 浮いた135分を中身の改善に再投資する。速いだけの資料を量産しても受注率は上がりません
「AIと奴隷」がこの領域を重視しているのは、営業資料の作成がBtoB営業経験者にとって最もAIの恩恵が大きく、かつそのまま副業の商品になるスキルだからです。デザイン力という長年の弱点がツールで埋まり、構成力という強みだけが残る——この構造変化を利用しない手はありません。
まずは自分の商材で1本、45分で作ってみてください。手順は本記事にすべて書いてあります。
▼ 本記事の手順をそのまま試す
日本語特化テンプレ3,000種類以上・PDF/PowerPoint/PNG出力対応・ロゴ非表示。2週間の無料トライアルはクレジットカード不要で開始でき、期間内の解約なら課金は発生しません。まずは提案書1本で効果を確かめてください。
😅 ドレ
よし、明日の提案書これでやってみる。骨子プロンプトだけコピーさせてもらうわ。
💎 アイ
いい判断です。ただし【要差替】を埋めずに商談へ持って行ったら、その瞬間に全部台無しですからね。そこだけは手を抜かないでください。
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- ツール選定を横断的に比較したい方は「AIスライド作成ツールおすすめ10選を30本検証|BtoB資料・副業実例まで」が全体像の把握に役立ちます
- 料金判断で迷っている方は「イルシルの料金プラン全比較|無料/パーソナル/プラス/法人の違いとBtoB副業ROI」で損益分岐点まで確認できます
- 導入前に評判を確かめたい方は「イルシルの評判・口コミ|BtoBマーケ副業者が30本検証した5軸レビュー」に率直な評価をまとめています
- PowerPoint連携を軸に考えたい方は「PowerPoint AIの完全ガイド|Copilot・イルシル・Gamma徹底比較」が判断材料になります

